経済指標 · 先行・一致・遅行の3分類

米国経済の10指標

FREDから取得した米国の経済指標10項目を、景気循環のどの段階で動くかによって3つに分類しています。各項目には元系列のコード、表示している変換、観測日を添えてあり、ページ上のすべての数値はFREDで直接確認できます。

すべての数値はFRED公式系列から取得しています。欠測は空欄のままとし、前値で補完することも0で埋めることもしません。

データ基準日
2026-08-01
指標数
10 項目
観測期間
2015-08 – 2026-08
単位
% / 指数 / 千戸 / 千人

01要点まとめ

このページ全体の要約です。数値は最新データから自動で入ります。
3つの分類
先行指標は景気の転換より前に動き、一致指標は同時に転換し、遅行指標は転換のあとから追随します。分類は景気循環研究の慣例に従っており、当サイトが独自に定めたものではありません。10項目を合成して何らかのスコアを出すこともしません。
先行指標
10年−2年の利回り差は +0.41%(2026-08)、ミシガン大消費者信頼感は 55.2(2026-07)、建設許可は 1,394 千戸(2026-08)、住宅着工は 1,275 千戸(2026-08)でした。後の2つは季節調整済み年率です。
一致指標
実質GDPは前期比年率 +1.48%(2026-04 開始の四半期)、小売売上は前年比 +6.04%(2026-08)、鉱工業生産は前年比 +1.42%(2026-08)でした。
遅行指標
失業率は 4.1%(2026-08)、コアCPIは前年比 +2.45%(2026-08)、非農業部門雇用者数は前月差 +162 千人(2026-08、直近12か月の合計は +603 千人)でした。
サンプル
10系列がこのページで扱う期間は 2015-08 から 2026-08 です。各セルのグラフは最大 132 期、四半期の実質GDPは 40 期です。欠測は空欄のままとし、前値で補完することも0で埋めることもしません。
更新と免責
平日ごとに全系列を自動で再取得しています。出典はいずれもFREDが再配信する公式統計で、作成機関は労働統計局、経済分析局、センサス局、FRB理事会、ミシガン大学です。当サイトは個人プロジェクトであり、これらの機関とは一切関係ありません。ページの内容はデータ監視ツールであり、投資助言ではありません。

02先行指標

4 項目

経済全体が転換する前に動き出す指標です。金利や予想に敏感な部門から出てくるものが多く、債券市場の織り込み、家計の景況感、着工前に交付される建設許可などが該当します。これらが転換したからといってリセッションが確定するわけではなく、圧力がまずここに現れるという意味です。

10年 − 2年 利回り差

T10Y2Y
0.41%
前月比 −0.06 pp前年比 −0.23 pp

グラフは水準値、直近 132 期です。 元データの単位:%(H.15の日次系列から各月末営業日の値を採用)。

ミシガン大消費者信頼感指数

UMCSENT
55.2指数
前月比 +11.5%前年比 −10.5%

グラフは水準値、直近 120 期です。 元データの単位:指数、1966年第1四半期 = 100、季節調整なし。 ミシガン大学の調査は2024年からウェブのみの方式に変わり、その前後で系列の水準がずれています。この時点をまたぐ比較には注意が必要です。当サイトでは元の値に一切調整を加えていません。

建設許可

PERMIT
1,394千戸
前月比 −2.7%前年比 +3.5%

グラフは水準値、直近 132 期です。 元データの単位:千戸、季節調整済み年率。

住宅着工

HOUST
1,275千戸
前月比 −2.6%前年比 −1.2%

グラフは水準値、直近 132 期です。 元データの単位:千戸、季節調整済み年率。

03一致指標

3 項目

景気循環とほぼ同時に転換する指標です。役割は予測ではなく、経済が今どこにいるかを確認することにあります。産出・販売・生産は、NBERがリセッションの期間を判定する際に実際に重視する種類のデータです。

実質GDP

GDPC1
1.48% 年率
前期比 −0.61 pp前年比 −2.36 pp

グラフは前期比年率、直近 40 期です。 元データの単位:10億ドル(2017年連鎖ドル)、季節調整済み年率。

小売売上

RSXFS
6.04% 前年比
前月比 +1.03 pp前年比 +1.54 pp

グラフは前年同期比、直近 132 期です。 元データの単位:百万ドル、季節調整済み。

鉱工業生産

INDPRO
1.42% 前年比
前月比 +0.29 pp前年比 +0.23 pp

グラフは前年同期比、直近 132 期です。 元データの単位:指数、2017年 = 100、季節調整済み。

04遅行指標

3 項目

転換点のあとから動く指標です。企業が人員を調整するには時間がかかり、物価への波及はさらに遅いため、雇用と物価の転換は産出より後になります。これは欠点ではなく、転換が実際に起きたことを確認するのが役割です。

失業率

UNRATE
4.1%
前月比 0.00 pp前年比 −0.20 pp

グラフは水準値、直近 132 期です。 元データの単位:%、季節調整済み。

コアCPI 前年比

CPILFESL
2.45% 前年比
前月比 −0.02 pp前年比 −0.66 pp

グラフは前年同期比、直近 132 期です。 元データの単位:指数、1982-84年 = 100、季節調整済み。

非農業部門雇用者数 前月差

PAYEMS
162千人
前月比 +162 千人前年比 +603 千人

グラフは前月差、直近 132 期です。 元データの単位:千人、季節調整済み。

05最新値一覧

10 項目・並べ替え可
10年 − 2年 利回り差T10Y2Y月次0.41−0.06 pp−0.23 pp2026-08-01先行指標
ミシガン大消費者信頼感指数UMCSENT月次55.2+11.5%−10.5%2026-07-01先行指標
建設許可PERMIT月次1,394−2.7%+3.5%2026-08-01先行指標
住宅着工HOUST月次1,275−2.6%−1.2%2026-08-01先行指標
実質GDPGDPC1四半期1.48−0.61 pp−2.36 pp2026-04-01一致指標
小売売上RSXFS月次6.04+1.03 pp+1.54 pp2026-08-01一致指標
鉱工業生産INDPRO月次1.42+0.29 pp+0.23 pp2026-08-01一致指標
失業率UNRATE月次4.10.00 pp−0.20 pp2026-08-01遅行指標
コアCPI 前年比CPILFESL月次2.45−0.02 pp−0.66 pp2026-08-01遅行指標
非農業部門雇用者数 前月差PAYEMS月次162+162+6032026-08-01遅行指標

最新値と観測日は各系列の最新の1期です。前月比/前期比の列は1つ前の期(四半期系列なら前四半期)との比較、前年比の列は1年前の同じ期との比較です。すでに百分率で表されている系列(利回り差、GDPの前期比年率、小売売上と鉱工業生産の前年比、失業率、コアCPIの前年比)は差分で比較し、単位はパーセントポイントです。水準値の系列(消費者信頼感、建設許可、住宅着工)は変化率で比較します。非農業部門雇用者数はそれ自体が前月差なので、前月比の列はその月の増減、前年比の列は直近12か月の合計です。欠測は空欄のままとします。 列名をクリックすると並べ替えできます。表は横にスクロールできます。

06よくある質問

3つの分類の意味、変換の読み方、更新の頻度について。

先行指標・一致指標・遅行指標とは何ですか。

この3つのラベルは、ある系列が景気循環全体に対して「いつ動くか」を表しています。先行指標は経済が転換する前に変化するもので、金利や予想に敏感な部門から出てくるものが多く、国債の利回り差、家計の消費者信頼感、着工前に取得が必要な建設許可などが該当します。一致指標は景気とほぼ同時に転換するため、予測ではなく現状の確認が役割です。実質GDP、小売売上、鉱工業生産がここに入り、これらはNBERがリセッションの期間を判定する際に実際に重視する種類のデータでもあります。遅行指標は転換点のあとから変化します。企業が人員を調整するには時間がかかり、物価への波及はさらに遅いため、失業率、コアインフレ、非農業部門雇用者数の転換は産出より遅くなります。強調しておきたいのは、この分類が示すのは時間の前後関係であって信頼度ではないという点です。先行指標が転換してもリセッションが確定するわけではなく、遅行指標が役に立たないわけでもありません。転換が実際に起きたことを確認するのが、まさにその役割です。当サイトは既存の慣例に従って分類しており、独自の分け方はしませんし、10項目を合成してスコアを出すこともしません。

前年比と水準値はどう読み分ければよいですか。

水準値はその期に実際に測られた数値そのもので、失業率 4.1%、建設許可 1,394 千戸といった形です。前年比は12か月前の同じ期からの変化率で、季節性と長期トレンドの影響の大半を取り除けます。当サイトは各系列について、最も一般的に引用される形で保持しています。コアCPI、小売売上、鉱工業生産は前年比、失業率、利回り差、消費者信頼感、建設許可、住宅着工は水準値、実質GDPは前期比年率、非農業部門雇用者数は千人単位の前月差です。どのグラフにも、描いているのがどの変換で元データの単位は何かを文章で明記しています。同じ数字でも変換が違えば意味はまったく異なるからです。コアCPIの「2.45」は変化率であって指数の値ではありません。もう一つよくある落とし穴として、前年比の低下は価格や売上の上昇ペースが鈍ったという意味であり、下落しているという意味ではありません。それを言うには前年比がマイナスに転じる必要があります。

なぜGDPは四半期で、公表も遅いのですか。

実質GDPは米経済分析局が作成しており、家計消費、企業投資、政府支出、在庫、輸出入を一つの整合した勘定にまとめる必要があります。その元になるデータは月次・四半期・年次と頻度がばらばらで、さらに「実質」の数値にするには価格でデフレートしなければなりません。この統合作業は毎月行えるものではなく、そのためGDPは四半期系列になっています。公表スケジュールも同じ制約から決まり、四半期終了の約1か月後に速報値、その後2か月にわたり毎月改定され、さらに年次改定と包括的改定でより過去まで遡って修正されます。つまり最新四半期が公表される時点で、それが描いている期間は1〜4か月前に終わっているということです。当サイトがGDPを一致指標に置き、リアルタイムの判断材料として扱わないのはこのためです。正確ではあるものの遅く、経済が「どこにいたか」を確認する指標です。より速報性を求めるなら、月次の小売売上と鉱工業生産が同じ活動の一部をカバーしており、公表もはるかに早くなります。

データはどのくらいの頻度で更新されますか。出典は何ですか。

平日ごとに自動で再取得しています。10系列はすべてセントルイス連銀のFREDから取得しており、作成機関は次のとおりです。労働統計局(失業率 UNRATE、コアCPI CPILFESL、非農業部門雇用者数 PAYEMS)、経済分析局(実質GDP GDPC1)、センサス局(建設許可 PERMIT、住宅着工 HOUST、小売売上 RSXFS)、FRB理事会(鉱工業生産 INDPRO、10年−2年の利回り差 T10Y2Y)、ミシガン大学(消費者信頼感 UMCSENT)。系列自体は月次または四半期ですが、これらの機関の公表日は月内に広く分散しています。雇用統計は月初、CPIは月央、建設許可は17日前後、GDPは月末といった具合です。そのため毎日取り直すことで新しい観測値を最短で反映でき、新しい観測がなければ何も変わりません。取得した全データは観測値をすべて含めてJSONとして /data/indicators.json で公開しています。